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Shopify vs Square:EC・店舗を含む販売基盤を比較
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ネットショップに並べた商品を、月に1回のイベント会場でも対面で販売したいと考えたとき、候補として挙がりやすいのがShopifyとSquareです。
この記事では、次のような架空の小さな布小物店を例にして考えます。
- 商品:ポーチと巾着の10商品(国内向けネットショップ)
- 活動:月1回のイベント出店
- 作業時間:平日30分、週末3時間
- サービスの固定費予算:月1万円
- 材料費、梱包費、配送料、イベント出店費、決済手数料、端末購入費は予算とは別に用意する
なお、上記の商品数、作業時間、予算はこの店を想定した仮の条件であり、一般的な相場や作業時間の目安ではありません。
ネット販売での見せ方、対面での会計、毎月かかる固定費について日本国内向けの条件で比較し、自分の店に必要な準備を確かめていきます。どちらか一方を無条件でおすすめするのではなく、それぞれの特徴を整理して判断できるように解説します。
ネットとイベントの両方で売るなら、どちらが合う?
ネットとイベントの両方で商品を販売したい場合、ショップの月額固定費を0円に抑えて対面とネット販売(ネットショップでの販売)を一緒に始めたいならSquare、毎月の基本料金を払って店の見た目や必要な機能を整えたいならShopifyが候補になります。どちらのサービスもネット販売単独で利用でき、対面での商品や在庫の管理にも対応しています。
Squareは、ショップの月額固定費0円でネット販売と対面販売を始めたい人に向いた候補です。フリープランでネットショップを作成し、配送や店頭受取に対応できます(Square オンラインビジネスのプラン、Square eコマース)。店頭に専用端末や実店舗を持っていなくてもネット販売を始めることが可能です。また、対面で売上や商品を記録するレジの仕組みであるPOSレジと、ネットショップの商品や在庫を同期する機能もフリープランに含まれています。
Shopifyは、基本料金を支払い、デザインを整えたり必要な機能を追加したりしながら自分の店を作りたい人に向いた候補です。Basicプランは通常月払いで4,850円(税別)がかかり、無料のテーマ(店の見た目や配置のひな型)を使って写真や文章、配置を編集できます(Shopifyのテーマ管理)。さらに、機能を追加する道具であるアプリを後から選んで組み込む仕組みも用意されています(Shopify アプリの料金)。対面販売についても、追加料金なしで含まれる基本的なPOSアプリを利用してネット注文や在庫を同期できます(Shopify 対面販売)。
売れる前から、毎月いくら必要になる?
契約する前に、毎月必ず発生する基本料金と契約期間、有料プランへの移行条件を確かめます。
Squareのフリープランはショップの月額固定費が0円です。一方、Shopify Basicは通常月払いで4,850円(税別)がかかります。これは最初に選べる無料と有料の入口候補を並べたものであり、まったく同じ機能が揃った料金同士の比較ではありません。
2026年10月時点の主要な固定費と条件は以下の通りです。
| サービスとプラン | 月額の基本料金(2026年10月時点) | 契約期間と支払いの仕組み |
|---|---|---|
| Square フリー | 0円 | ネットショップ月額固定費0円(決済発生時に手数料が必要) |
| Shopify Basic(通常月払い) | 4,850円(税別) | 30日ごとの請求 |
| Shopify Basic(年払い) | 月額換算 3,650円(税別) | 年の開始時に年額 43,800円(税別)を一括前払い |
税別とは適用される消費税を含まない表示で、年払いの月換算とは年間の支払額を12か月で割った金額を指します。Shopify Basicの本体利用料には、決済手数料、有料アプリ、有料テーマ、独自ドメインの代金は含まれておらず、別途発生します(Shopify 料金プラン、Shopify 利用規約、Shopify 請求サイクル)。
Squareで店のURLに使う自分用の名前である独自ドメインを接続したい場合や、Squareの社名やロゴを非表示にしたい場合は、有料のプラスまたはプレミアムプランを選ぶ必要があります。料金ページの案内に記載がある通り、独自ドメインの利用には有料の年間サブスクリプション(期間ごとに更新される契約)が必要です(Square オンラインビジネスのプラン)。有料の年間プランには標準価格ドメイン1年分のクレジットが含まれますが、2年目以降の更新費用は別途確認が必要です。有料契約は申込時に支払いが行われ、期間終了時に自動更新されます(Square 特定商取引法に基づく表記)。独自ドメインの利用などで有料プランを検討する場合は、申込前に契約期間、支払額、税の扱いを管理画面や公式案内で確かめます。
今回の布小物店のようにサービスの固定費予算を月1万円と決めている場合でも、Shopifyの年払いを選ぶ際は契約開始時に43,800円(税別)を一括で前払いする資金をあらかじめ用意しておく必要があります。
商品が売れたときの手数料は、どう違う?
商品が購入された際にかかる決済手数料(購入者から代金を受け取る仕組みの利用料)は、利用できるクレジットカードの種類や税の扱い、追加手数料の仕組みが異なります。
Squareフリープランのネット販売における決済手数料は3.6%で、消費税がかからない不課税として税込の決済総額から計算されます(Squareの手数料)。Visa、Mastercard、American Express、JCB、Discover、Diners Clubのほか、Apple Pay、Google Pay、Square Payに対応しています(Square オンライン製品の手数料)。
例えば、総支払額5,000円の巾着が売れた場合、オンライン手数料3.6%で180円が差し引かれます。月に50件売れた場合は単純計算で合計9,000円の手数料になります(返品がない場合)。なお、この売上からは材料費、梱包費、配送料も支払うため、残った金額をそのまま利益と呼ぶことはできません。
一方、Shopify BasicでShopify Paymentsのみを利用する場合の手数料は、日本国内発行の標準カードとJCB(日本国内の購入者による日本円決済に限定)が3.55%+1取引あたり0円、American Expressと海外発行カードが3.9%+1取引あたり0円という適用税を含まない表示になっています(Shopify 料金プラン、Shopify Payments 日本の決済方法)。標準カードの料率3.55%はSquareの3.6%と比べて低く見えますが、適用税の扱いが異なり、カードブランドによっても料率が変わるため、数値の一部分だけを見てどちらが有利と断定することはできません。
また、Shopifyには「外部サービス取引手数料」という仕組みがあります。これはShopify Payments以外の外部決済サービスを利用した際に、外部の決済処理会社へ支払う料金とは別に、対象となる取引へ加わる費用のことです。Shopify Basicでは2%に設定されています(Shopify 外部サービストランザクション手数料)。ただし、Shopify Paymentsを利用して処理する通常のカード決済にこの2%が上乗せされることはありません。手動決済や対面販売のPOS注文は適用の対象外であり、Shopify Paymentsを主に利用している場合のPayPal取引も免除されます。
イベントで売った商品も、在庫をまとめられる?
ネットと対面の両方で販売する場合、どちらのサービスでも注文と在庫の数量を連動させる仕組みが用意されています。ただし、在庫を正しく同期するための条件や、対面でカード決済を行うための機器の準備には大きな違いがあります。
Squareでは、ネットショップとSquare POSレジの間で商品や在庫を同期できます。商品ライブラリに商品を登録し、色違いのポーチといったバリエーションごとに「在庫を追跡する」(販売に応じて残数を更新する設定)を有効にして在庫数を設定します(Square 在庫追跡の設定)。対面で販売する際、POSレジでその商品を呼び出して会計を記録することで、ネットショップ側の在庫数が連動して減る仕組みです。端末で金額だけを入力して決済した場合は特定商品の在庫数は更新されません。
対面のカード決済を行う場合、Squareには専用端末の購入という選択肢があります(ネット販売だけで利用する場合は購入不要です)。
- Square リーダー(第2世代):4,980円(税込)。手持ちの対応スマートフォンやタブレットと接続して使用するため、端末の対応状況を事前に確認します(Square リーダー)。
- Square ターミナル:39,980円(税込)。端末単体でカード決済の読み取りとレシート印刷が可能です。
対面のカード決済手数料については、主要6カードブランドで2.5%が適用される場合があります。この2.5%が適用されるのは、日本の中小企業の定義に該当し、上場企業やその企業グループに属しておらず、年間キャッシュレス決済額が3,000万円未満という条件をすべて満たす場合です。この条件から外れる場合は3.25%から、または個別条件となります(Squareの手数料)。ネット販売の3.6%とは計算基準が異なります。
Shopifyでも、Basicプランに対面販売機能が含まれており、Shopify POSアプリを使ってネットショップと同じ登録商品の注文や在庫を同期できます(Shopify 対面販売の基礎)。スタッフごとの詳細な権限管理や商品の交換処理を行う上位の「POS Pro」は、店舗の場所(ロケーション)ごとに追加契約が必要な仕組みです。
ただし、日本国内においてShopify Paymentsはオンライン決済専用です(Shopify Payments 日本の決済方法)。日本の対面販売でShopify POSを使ってクレジットカード決済を受け付けるには、外部の決済処理事業者が提供するカードリーダーと決済契約が別途必要になります。
例えば、赤い巾着の実数をネットショップに登録してからイベント会場へ持参する場面を想定します。SquareではPOSレジで赤い巾着を選択して会計を記録することで、売れた分の在庫がネット側でも連動して反映されます。Shopifyでは、POSアプリで赤い巾着の販売を記録して在庫を減らす作業と、外部端末を使ってカード代金を決済する処理が分かれる形になります。対面販売を行う際は、在庫の記録とカード決済の手順をあらかじめ整理しておきます。
店の見た目や機能は、どこまで変えられる?
ネットショップの見た目の変更や機能の拡張については、提供されている仕組みや有料となる範囲が異なります。
Shopifyは、デザインの土台となるテーマを選んで店の見た目を細かく整えることができます。無料テーマを追加して写真、説明文、配置を編集できるほか、有料テーマを購入前に試すことも可能です(公開には購入が必要)(Shopify テーマの追加)。また、店のURLについてはShopifyから最初に提供される初期URLのまま運用することも可能で、独自ドメインの購入は必須ではありません。独自ドメインを使いたい場合はShopify内または外部サービスで取得でき、取得費と更新費が別途発生します(Shopify ドメインの購入)。
さらにShopifyでは、機能を追加するアプリを導入できます。アプリの料金体系には継続課金、従量課金、一回限りの購入があり、外部の開発元から直接請求されるものもあります(Shopify アプリの請求)。
Squareでも、商品の写真や説明文、配置を設定してネットショップを作ることができます(Square オンラインビジネス)。ただし、より自由度の高いテーマの適用や、Square社名・ロゴの非表示、独自ドメインへの接続を行うには、有料プランへの加入が必要です(Square オンラインビジネスのプラン)。フリープランでも基本的なレイアウト変更は行えますが、有料テーマとは区別されています。有料の年間契約を結ぶと標準価格ドメイン1年分のクレジットが含まれますが、2年目以降の更新費用は別途確認が必要です。
布小物店でポーチの写真を掲載し、生地の質感を文章で伝え、色違いの選び方を用意する基本設定はどちらのサービスでも行えます。まだ使う予定のない機能のために有料アプリを契約したり、デザインのためだけに無理な有料契約を結んだりせず、自分の扱う商品に必要な項目から少しずつ整えていきます。
試したあと、続けないときはどうすればいい?
使ってみたものの継続しないと判断したときの解約手続きや費用の扱いは、無料プランと無料体験で大きく異なります。
Squareのフリープランはショップの月額固定費0円で使い続けられるプランであり、期間限定の試用ではありません(Square オンラインビジネスのプラン)。有料サブスクリプション(期間ごとに更新される契約。プラスなど)を利用している場合は、管理画面から解約や下位プランへの変更手続きを行います。契約期間が終了すると有料機能は使えなくなります(Square サブスクリプションの管理)。有料契約は自動更新されるため、申し込む前に更新日や終了日、返金に関する条件をあらかじめ確認し、継続しない場合は更新前に手続きを完了させます。
Shopifyの無料体験は、本契約を結ぶかどうかを判断するための期間限定の仕組みです(Shopify 無料体験)。有料の継続プランを選択していなければ、無料体験期間の終了後にショップは自動的に一時停止状態になります。一方、体験期間中に有料プランを選択したあとで継続しないと決めた場合は、手動でストアの無効化手続きを行う必要があります。手続きを行わずにそのまま継続する場合は、無料体験の終了後に本体料金の課金が始まります。
通常のShopify本体プランを解約する場合は、管理画面で手続きを行うと現在の請求サイクル終了時にショップが無効化されます(Shopify ストアの無効化)。本体サブスクリプションの解約による返金はなく、未払い料金やアプリの発生済み料金が請求に残る場合があります(Shopify 利用規約)。
アプリの費用については、Shopifyを通じて請求されるものと、外部の提供元から直接請求されるものがあります。外部提供元から直接請求されるアプリを利用している場合は、Shopify本体の解約とは別に提供元でも契約停止を確認します。また、無料体験中であっても有料アプリを導入するとそのアプリの料金が発生することがあります。
サポート体制についても違いがあります。Shopify Basicの通常サポートは24時間チャットが用意されています(Shopify サポートへの問い合わせ)。ただし、外部の開発者が提供しているアプリやテーマの設定については、それぞれの開発元へ直接問い合わせる形になります。
自分の商品を使って、最後に何を比べればいい?
どちらのサービスを選ぶか決める前に、手元にある商品を1点使って実際の見え方や操作感を試してみることをおすすめします。
布小物店であれば、ポーチの写真を1枚用意し、商品の説明文と配送料を設定して登録してみます。そして、スマートフォンの画面で購入者からどのように見えるかを比べます。
選ぶ基準は、ネット販売の見せ方にこだわりたいか、イベント会場での会計や在庫管理をシンプルにしたいかです。
- Squareが向いている人
- ショップの月額固定費0円でネット販売を始めたい人
- イベント会場でSquare POSレジを使い、同じ登録商品を呼び出して販売することでネットショップの在庫を連動させたい人
- ※最初から月額無料で独自ドメインを使いたい人には合いません(Squareで独自ドメインを接続するには有料の年間サブスクリプションが必要なため)。
- Shopifyが向いている人
- 月々の基本料金を払ってでも、テーマやアプリを使って店のデザインやネット販売の機能を細かく作り込みたい人
- ※売れる前から毎月発生する固定費の支払いを避けたい人には合いません。
ネットショップの画面を確認すると同時に、イベント当日にどの端末の画面を開いて商品を記録し、どのように代金を受け取るのかを具体的に想像してみてください。自分の運用スタイルに合う候補が決まったら、各サービスの公式ページで詳細な契約条件を確認して準備を進めましょう。
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