お金と準備

小さなネットショップの開業費用は?最初と毎月にかかるお金

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ポーチ、梱包用の箱とテープ、ノート、電卓を並べた架空の開店準備の場面。商品を用意して送るために何が必要か、費用を考えるイメージ。
商品と梱包に使うものを並べて、まず必要なものを書き出してみます。架空の場面を表したAI生成画像です。

好きなポーチを少しずつ並べてネットショップを開くなら、いくら用意すればよいのでしょう。自分で選んだポーチを並べたい架空のお店を例に、開店前と開店後のお金を分け、自分の条件で見積もる順番を考えていきます。

いくらあれば始められる?

一律の開業額を当てはめるより、商品・発送方法・使うサービスを決めて積み上げると、自分に必要なお金が見えてきます。最初に払う分と続けるための分を分けましょう。

ネットショップの費用を考えるときは、言葉の定義にとらわれず「いつ支払うお金なのか」という時期で整理すると見通しが立ちやすくなります。お店を始めるときに用意する「初期費用」だけでなく、開店後にお店を続けるための仕入れや支払いに充てる「運転資金」も必要です。日本政策金融公庫の創業計画Q&Aでも、商品仕入れや経費の支払資金は運転資金として位置づけられています。開店前に用意する商品の代金も、店を回し続けるためのお金の一部です。

たとえば、5種類・各4個で合計20個のポーチを自宅に置いて一人で発送するお店を考えてみます。手元にあるパソコンやスマートフォンを使って準備するなら機材の購入費はかかりませんが、新しく買い替えるならその分の支出が増えます。金額がまだ決まっていない項目はゼロ円とみなすのではなく、空欄にしておき、実際の見積もりを調べて当てはめていきましょう。

開店前に、何を買っておく?

最初の商品代に、店へ取り寄せる送料と梱包資材を足して考えます。撮影や保管に使うものは、手持ちで足りるかを確かめてから買い足しましょう。

仕入れとは、販売するための商品を用意することです。開店前には商品そのものの代金に加えて、仕入先から自宅へ届けてもらう送料や、お客さんに送るための箱・緩衝材・テープといった梱包資材の代金がかかります。荷物の送り方については、日本郵便の国内荷物運賃表のゆうパックのようにサイズや宛先によって運賃が変わるため、実際にどのような荷姿で送るかをあらかじめ確かめておくことが大切です。

見積もりの練習として、仮に「商品と梱包の準備で3万円まで」という予算枠を置き、4項目の支払額を書き出してみます。以下の金額は架空の支払額であり、実在の見積もりや相場ではありません。また、小計の20,000円は開店にかかる費用の総額ではありません。

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項目 内容・数量 金額(仮の支払額)
商品の仕入れ 20個(仮の税込仕入単価800円) 16,000円(税込)
仕入先からの送料 自宅への配送1回分 1,000円(税込)
梱包資材の購入 箱・緩衝材・テープ 3,000円(税込)
撮影機材 手元の機材を使用 0円
小計 20,000円(税込)

予算枠3万円のうち残る1万円は、この4項目以外に必要となる支払いに充てられる余白です。撮影スペースや保管場所を整える道具、扱う商品によって必要な手続きなど、自分の店に合わせて確認していきましょう。

ショップを維持するお金は、毎月いくら?

ネットショップ作成サービスには月額0円のプランと、毎月の利用料があるプランがあります。必要な機能や見た目を決め、追加費用も一緒に見ます。

固定費とは、売れた個数にかかわらず継続して払うお金のことです。以下の表は、2026年10月時点における日本の新規利用者向け通常プランの例です。各社でこの小さなお店を作る入口の例として整理しています。

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サービス・プラン 利用料(2026年10月時点) 支払周期 備考
BASE スタンダード 0円 月額 初期費用0円。販売時の決済手数料・サービス利用料・振込費用別
STORES フリー 0円 月額 販売時の決済手数料・振込費用別
Shopify Basic 月払い:4,850円(税別)
年払い:月額換算3,650円(税別)
30日ごと(月払い)
1年分前払い(年払い:43,800円税別)
決済手数料別。適用税を含まない表示

月額のショップ利用料が0円のBASEの料金案内やSTORESの料金案内のようなプランは、毎月のショップ利用料を抑えたいなら候補になります。ただし月額0円のプランであっても、独自ドメイン(店のURLに使う専用の名前)や追加サービス等を利用すれば維持費がかかることはあります。一方、定期的な利用料がかかるShopifyの料金案内(利用規約・請求管理ヘルプ)では、30日ごとに支払う月払いのほか、1年分を前払いして月額換算の負担を抑える年払いも選べます。

また、ショップの見た目や機能を追加することで出費が増える場合もあります。たとえばShopifyの場合、テーマ(店の見た目の土台)には無料のものと公開前に購入が必要な有料テーマがあり、アプリ(店に機能を足す道具)にも定期や従量などの料金がかかるものがあります。さらに、独自ドメインをShopifyから購入する場合は購入費が別にかかり、毎年の更新料も必要になります。仮の店で「サービス固定費は月1万円まで」と考えた場合でも、こうした追加の費用を含めて枠内に収まるかを確認しておきましょう。

商品が一つ売れると、何にお金がかかる?

注文が入ったら、決済の手数料に加えて、その商品を仕入れ、包んで送るお金を確認します。お客さんから受け取る送料と配送会社へ払う送料は、分けてメモすると分かりやすくなります。

決済手数料とは、お客さんが支払った代金を受け取るときにかかる費用のことです。BASEの料金案内、STORESの料金案内、Shopifyの料金案内にあるように、注文が入ると商品代金から所定の決済手数料が差し引かれます。

さらに、商品を届けるための送料が発生します。運賃は荷物の大きさや送り先によって変わるため、商品の寸法だけで判断せず、実際にポーチを1つ包んで縦・横・高さの合計や重さを測り、日本郵便の国内荷物運賃表などで仮の届け先までの運賃を調べてみましょう。

お客さんから受け取る送料と配送会社へ支払う送料は、分けて記録しておくと採算が管理しやすくなります。なお、梱包資材をまとめて購入した代金は開店前の支出であり、注文ごとに使う分は1個あたりのコストの割り当てです。同じ資材代を店舗資金の合計額に二重で足してしまわないよう整理しましょう。

売れた代金で、次の商品を仕入れればいい?

商品が売れた日と、そのお金を銀行口座で使える日は同じとは限りません。最初の商品代だけ使い切らず、入金までの支払いを別に用意しておきましょう。

入金サイクルとは、売上金が口座に振り込まれるタイミングのことです。商品が売れても、その代金が手元に入るまでには日数がかかります。たとえば、BASEの料金案内の通常振込は申請から10営業日、STORESの料金案内の通常入金は翌月末です(振込手数料や設定条件は各サービスの公式ページで確認が必要です)。

もし売上金が口座に入る前に次の商品の仕入れ代金やサービスの請求日が来ると、支払いに困ってしまいます。仕入先への支払日、資材の購入日、サービスの請求日、売上の入金予定日をカレンダーに書き出し、手元の資金を最初の商品代で使い切らずに、入金までの支払いを支える予備のお金を手元に残しておきましょう。

費用を抑えるなら、どこから見直す?

最初から全部を揃えず、商品を確かめて売り場を作るために必要なものを先に選びます。あとから追加できるものは、必要になった理由が分かってから考えましょう。

仕入れの費用を抑えたい場合は、いきなりまとまった数を注文する前に、仕入先へ最低仕入数やサンプル確認の方法を問い合わせてみます。すべての商品で少量から仕入れられるとは限りませんが、事前に確認することで無理のない数量から始められます。

梱包資材や撮影道具も、まずは手持ちの箱やスマートフォンを使って実際に包み、試しに1つ撮影してみましょう。手元のものできれいに包めて問題がなければそのまま使い、不足を感じた段階で必要な資材を買い足せば無駄がありません。

ショップの外観も、まずは無料テーマを使って商品がどう見えるかを確かめることから進められます。有料アプリや有料広告の利用は、お店を動かしてみて解決したい目的がはっきりしてから検討すると安心です。

開業費用を時期で整理する模式図。開店前の商品・取り寄せ送料・梱包資材・必要な道具、注文ごとの決済・梱包・配送料、売上金の受取額と入金日を並べる。毎月や更新時の利用料・追加機能・ドメインの支払日も確認する。入金までの支払いに備えるお金は支出と分けて手元に残す。金額と支払日は実際の見積もりや契約による。資材代を購入時と注文ごとの割り当てで二重計上しない。

自分の店の見積もりは、何から埋めよう?

まず商品一つを決め、仕入れから発送までに払う金額を集めます。そのうえでショップサービスの継続費を足し、最初に使える予算に収まるか確かめましょう。

自分の店の条件に合わせて、以下の空欄表に必要な金額を書き出してみましょう。支払時期や金額は、実際の見積もりや契約内容を確認しながら埋めていきます。

横にスクロールして表全体を確認できます。
項目 見積先・確認先 支払時期 税込 / 税別 金額
商品と数量 仕入先 見積・契約で確認
仕入先送料 仕入先または配送会社 見積・契約で確認
資材・機材 資材販売店など 見積・契約で確認
契約時支払 ショップ作成サービス 見積・契約で確認
毎月と更新時の支払 ショップ作成サービス 見積・契約で確認
注文ごとの費用 決済代行・配送会社 見積・契約で確認
入金までの予備資金 自身の口座(手元に残すお金) 見積・契約で確認

「入金までの予備資金」は、外部への支払い費用ではなく、売上金が口座に入るまでの支払いを支えるために手元に残しておくお金です。金額が決まっていない項目はゼロ円と書かずに空欄にしておき、支払う時期の順番や資材代の二重計上がないかを確かめましょう。

表が用意できたら、次の2つの行動から進めてみてください。

  1. 扱いたい商品の実際の見積もりを仕入先から1つ取り、発送に必要な箱のサイズを確かめる。
  2. 毎月の固定費の予算が見えたら、利用するショップ作成サービスの候補を2つに絞る。
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