PRACTICAL GUIDE / EDITORIAL MODEL

EC運営費を固定費・変動費・初期費用に分ける方法

料金表を横に並べる前に、費用が『いつ・何に応じて』増えるかを揃えます。

01

月額だけでなく初年度と2年目を分ける

02

売上連動と注文連動を分ける

03

社内作業時間も費用へ換算する

STEP 01

最初に3つの箱へ分ける

導入・移行・制作は初期費用、カートやアプリは固定費、決済・梱包・配送は変動費へ置きます。例外がある費用は注記し、同じ期間へ換算します。

STEP 02

売上と注文数を別に置く

料率は月商で増え、1件固定料や出荷費は注文数で増えます。同じ月商でも平均注文単価によって結果が変わるため、両方を入力します。

STEP 03

人件費をゼロにしない

自社作業は現金支出がなくても、受注処理・問い合わせ・出荷に時間を使います。月間時間×実務時給を入れると、自動化や外注との比較が可能です。

WORKSHEET / 編集部テンプレート

EC運営費用台帳テンプレート

契約ごとの金額、増える単位、税区分、支払期間、根拠URL、確認日を1行にまとめるCSVです。サンプル行を自社の契約内容へ置き換え、通常月と繁忙月を別々に記録してください。

費用台帳CSVをダウンロード
費目管理分類課金単位税区分支払期間根拠・確認日
カート・アプリ固定費月・契約税込/税抜月払い/年一括公式URL・確認日
決済変動費売上・注文料率・固定料別入金周期料金表・確認日
配送・梱包変動費件・サイズ・地域税込/税抜月締め契約運賃・改定日
制作・移行初期費用一式・時間税込/税抜着手/納品時見積書・発行日
  • 固定費・変動費・初期費用は、EC運営ラボが意思決定用に整理した管理分類です。勘定科目や税務上の処理を示すものではありません。
  • 会計・税務の分類、仕入税額控除、資産計上の要否は、請求書と契約書を基に税理士などの専門家へ確認してください。
  • キャンペーン価格は通常価格と別行にし、終了日と通常価格へ戻った後の金額を記録してください。

WORKED EXAMPLE / ケース数値・例示

具体例:月商100万円・月200件の運営費を分解する

平均注文単価5,000円の店舗で、料金表に出にくい社内作業まで月額へ揃えます。

カート・アプリ固定費
25,000円
決済月商×3.6%
36,000円
配送600円×200件
120,000円
梱包資材80円×200件
16,000円
社内作業35時間×1,500円
52,500円
計算結果月間運営費 249,500円

この数字から分かること決済料率を0.2ポイント下げる効果は2,000円ですが、配送を1件100円見直す効果は20,000円です。金額の大きい費目から改善します。

DECISION CORE

費用科目を、売上連動・注文連動・固定・一時費用へ分ける

会計科目のまま眺めるだけでは、売上が増えたときの利益を予測しにくくなります。費用が何に応じて増えるかで分類し、1注文利益と月次利益をつなぎます。

01

現金支出のない作業も入れる

店主や社員の受注、出荷、問い合わせ時間を月間時間×実務時給で計上し、自動化・外注と比較できる形にします。

02

返金・値引きを別にする

売上から直接引くだけでなく、返品送料や再梱包など追加費も記録し、商品群別の実効利益を見ます。

03

毎月同じルールで締める

月次で科目の範囲が変わると比較できません。費用定義、税区分、締め日、担当を固定します。

TWO CASES

条件が変わると、判断も変わる

一つの結論を全事業者へ当てはめず、運営条件の違う2ケースで確認します。

売上は伸びたのに現金が残らない

前提
月商100万円から150万円へ増加。広告、在庫、送料も増えた。
判断
売上連動費と先払い在庫を分けると、利益と資金繰りのどちらが原因か見えます。
次の行動
変動費率、在庫増加、入金サイトを別表で確認します。

自社発送が無料に見える

前提
月400件を店主が毎日2時間処理。
判断
作業時間を0円にすると外注判断を誤ります。代替時給と機会損失を置きます。
次の行動
1週間の作業を計測し、発送代行の同条件見積もりと比較します。

ケース内の数量・金額は判断方法を説明するモデルです。契約や予算決定には自社の実績値と最新の公式条件を使用してください。

FAQ

判断前によく出る疑問

固定費は1注文へ割り振りますか?

採算を見る目的では月間固定費÷注文数も参考になりますが、売上増で直接増える費用とは分けて管理します。

人件費はどこまで含めますか?

受注、問い合わせ、商品登録、出荷、返品、会計などEC運営へ使った時間を含めます。

利益とキャッシュが違うのはなぜですか?

在庫仕入、入金サイト、年払い、借入返済、税など支払時期が異なるためです。月次利益と資金繰り表を分けます。

FINAL CHECK

実行前のチェックリスト

  • 比較期間を12か月に統一した
  • 税込・税抜・請求条件を記録した
  • 繁忙月でも試算した
  • 解約・移行費を確認した
PRIMARY SOURCES

公式出典

    • Basic・Grow・Advancedの月払い/年払い料金
    • Shopify Paymentsの標準カード手数料
    • 外部決済サービス利用時の取引手数料
    • プランごとのスタッフアカウント数と主要機能
    • 日本向け料金ページではプラン料金の税区分を明示していないこと
    • スタンダードプランの月額費用と手数料
    • グロースプランの月払い/年払い料金と手数料
    • グロースの12か月一括額が税込であること
    • プラン間で基本機能に差がないこと
    • Pay IDアプリ経由や一部決済方法の例外条件
    • 初期費用・固定費が無料であること
    • 入荷・保管・配送を組み合わせた従量課金
    • 商品や物流条件のヒアリング後に詳細料金が提示されること
CORRECTION

料金や記載の誤りを知らせる

公式ページの変更や計算ミスを見つけた場合にお知らせください。氏名は不要です。個人情報や注文情報は入力しないでください。

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