受注・在庫一元管理

TEMPOSTARの料金・従量課金と向くEC運用

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日本国内で生活雑貨600アイテムを3店舗で販売し、通常月は1,500件の注文を処理している架空の店舗を考えてみます。担当者2名が毎日それぞれ約60分を受注確認に充てており、システムにかけられる月額予算は税込40,000円です。ただし、セール時の注文増加や各モールとの詳しい連携可否、導入でどれくらい作業を減らせるかはまだ見極められていません。

EC一元管理システムを調べるとき、画面にある「月額1,650円」という手頃な数字だけで判断してしまうと、実際の運用で想定とずれてしまうことがあります。自店に合うかを正しく見極めるには、各プランの上限や利用する機能、登録アイテム数、取り込む受注件数、最低月額、契約期間を順に確認することが大切です。なお、本稿で紹介する料金はすべて税込で、2026年10月9日時点の公式情報に基づいています。

TEMPOSTARは店頭や倉庫で何をするサービス?

複数店舗の注文や在庫などのデータを、1つの画面に集約して処理できるシステムです(公式ホーム)。店舗ごとに個別の管理画面へログインして行き来する手間を省き、業務画面をまとめる「一元管理」を実現します。

3店舗で生活雑貨を扱う店舗であれば、各モールから届く注文の確認や在庫数の連動、商品情報の一括更新などを1か所で行うために導入します。

ここで注意したいのは、TEMPOSTARが担うのは画面上のデータ処理であるという点です。注文が入った商品の保管、ピッキング、梱包、配送業者への引き渡しといった現物の物流作業は、店舗スタッフや委託先倉庫が行います。そのため、システムの月額料金と現場の物流費用は別の契約・コストとして切り分けて考えます。

スターターの1,650円でどこまで使える?

小規模向けに用意された「スターター」プランは月額1,650円ですが、受注件数・商品数・店舗数の上限が厳密に決まっています(プラン案内)。

利用条件は、月間受注件数200件まで、登録商品数2,000点まで、出店数2店舗までです。これらすべての条件を同時に満たしている場合のみ利用できます。また、有料オプションの追加はできず、契約前の30日間無料デモ(無料体験)も対象外です。

今回の架空店舗は3店舗を出店し、通常月で1,500件の注文があるため、スターターの上限を超えてしまいます。商品数が2,000点以下であっても、店舗数や受注件数が枠外であれば契約できません。複数店舗を展開して一定の注文件数がある場合は、上位の「スタンダード」プランを基準に検討を進めます。

スタンダードの商品課金はSKUとどう違う?

主力プランである「スタンダード」は、登録商品数に応じた「商品課金」と、取り込んだ注文数に応じた「受注課金」を合算する仕組みで、最低月額は11,000円です(プラン案内)。

商品課金で押さえておきたいのは、色やサイズごとの枝番である「SKU」単位ではなく、代表商品コードである「アイテム」単位でカウントする点です。たとえば、カラーが5色、サイズが4種類で計20SKUある商品でも、代表コードが1つであれば「1アイテム」として計算されます。

料金帯は、1〜2,000点が月額2,200円、2,001〜5,000点が8,250円、5,001〜10,000点が16,500円、10,001〜20,000点が33,000円で、以降は10,000点ごとに16,500円が加算されます(100,001点以上は個別見積り)。架空店舗は600アイテムなので、一番下の2,200円帯に収まります。なお、商品管理機能をOFFにすれば商品課金を0円にできますが、商品の一括登録や更新機能自体が使えなくなるため、費用を削る目的だけで安易に外すのは避けましょう。

TEMPOSTARの商品課金で使うアイテムとSKUの違い。代表商品コードが一つの架空商品をフォルダーに見立て、色A〜Eの5色とサイズ1〜4の4サイズを組み合わせた20SKUを中に描く。この例では商品課金の数え方は1アイテム。20は商品の種類の組み合わせで、在庫20個を示さない。受注課金と最低月額は別に確認。商品管理をOFFにすると商品の一括登録・更新機能も利用できない。2026年10月確認。

受注従量はどの件数をどう積み上げる?

スタンダードプランの受注従量課金は、全体の注文件数に同じ単価を掛けるのではなく、件数帯ごとに該当する単価を掛けて積み上げる累進方式です(プラン案内)。

1件あたりの単価は、600件までが27.5円、601〜2,000件が22円、2,001〜10,000件が11円、10,001件以上が5.5円と段階的に下がっていきます(25,001件以上は個別見積り)。課金の対象となる件数は、モール側の注文番号数や実際の出荷個数ではなく、「受注管理機能」と「在庫管理機能」にそれぞれ取り込まれた件数のうち、いずれか多い方の件数が適用されます。

なお、公式には定額受注プランも用意されていますが、本稿では従量プランを選んだ場合の計算方法を解説しています。

架空店の通常月1,500件はいくらになる?

生活雑貨600アイテムを3店舗で扱い、受注管理機能と在庫管理機能のうち取り込み件数の多い方が1,500件となる架空店舗を例に試算します。スタンダードプラン(従量制)を選んだ場合の月額利用料の内訳は以下のとおりです。

横にスクロールして表全体を確認できます。
課金区分 計算内容 金額(税込)
商品課金 600アイテム(1〜2,000点帯) 2,200円
受注課金(第1帯) 1〜600件:600件 × 27.5円 16,500円
受注課金(第2帯) 601〜1,500件:900件 × 22円 19,800円
合計月額利用料 商品課金2,200円 + 受注課金36,300円 38,500円

商品課金と受注課金を合算した月額利用料は38,500円となり、スタンダードの最低月額である11,000円を上回ります。あらかじめ設定していた月額予算40,000円との差額は1,500円で、通常月であれば予算枠内に収まります。

ただし、この金額は基本機能の月額利用料であり、初期費用や有料オプション、倉庫の作業費や配送料などは含んでいません。注文が増えるセール時期には受注課金も加算されるため、これだけで店舗運営全体のコストが決まるわけではない点に留意してください。

無料体験、契約期間、導入作業はどう分ける?

導入を検討するときは、「30日間の無料体験」「有料の本契約期間」「自社でのデータ移行作業」の3つを明確に分けて計画を立てます。

スタンダードなどの対象プランでは30日間の無料体験が利用でき、本番と同じ画面で操作性を確かめられます(導入の流れ)。体験期間が終わっても自動的に有料契約へ切り替わることはありません(公式ホーム)。なお、スタータープランは無料体験の対象外です。体験中は、提供元の試験手順に沿って連携先で実出荷や実課金が発生しない状態であることを確認しながら、主要な注文パターンの取り込みや在庫連動を検証します。

有料契約の期間については、公式FAQと利用規約で起算日の記述に差が見られますが、基準となる利用規約第15条を確認します。規約では、契約成立日から初回期間が始まり、「試用期間満了日の属する月の翌月1日」から3か月経過する日までが最低利用期間と定められています(その後は1か月ごとの自動更新)。キャンペーン適用時は個別の特約が優先される場合もあるため、自店の契約日・試用満了日・最低期間の終了月を必ず照合してください。また、解約する場合は希望月の15日までに申請書を送付する運用となっており、当月末で解約され、翌月にはログイン不可となりデータも削除されます(解約FAQ)。必要な取引データや業務記録は、解約前に自社で確実に保存しておきましょう。

無料体験の30日だけで全店舗の切り替えまで完了させようとせず、体験は検証に充て、本契約後に移行期間と万が一の切り戻し手順を確保することが安定した運用のコツです。

契約前に繁忙月と現物作業をどう確認する?

契約前の最終判断では、通常月の試算だけで済ませず、繁忙期の件数増と現場作業を含めた条件を整理して見積もりを取ります。

セールや季節需要で注文が跳ね上がると、従量課金によって月額のシステム利用料も上がります。上位の件数帯に入った場合の費用をあらかじめシミュレーションしておかないと、繁忙月に予算を超えてしまう恐れがあります。

また、担当者2名が行っている毎日の受注確認(各約60分)がどれほど減るかは、店舗独自の運用ルールや連携項目によって異なるため、事前の見込みだけで過度な時間削減を当てにするのは禁物です。

契約を進める際は、通常月と繁忙期の想定件数、使う機能の選択、連携する項目、必要なオプション、初期費用、そして現場の物流費を一覧表にまとめ、提供元の公式試算や見積もりと突き合わせます。自店に必要な条件や費用総額が確定していない段階であれば、無理に契約を結ばず一度保留にして確認を重ねることが大切です。


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