PRACTICAL GUIDE

Shopifyで売れない原因を数字で診断|改善順と確認方法

注文がないという結果だけでは、集客、商品、送料、決済のどこに原因があるか分かりません。同じ期間・流入元の購入経路を並べ、落差が最も大きい一か所から直します。

01

同じ期間と流入元で購入経路を比較する

02

最大の落差を一つだけ改善する

03

変更前後の数字とテスト注文を残す

STEP 01

まず『売れない』を同じ期間の数字にする

開店からの日数だけで良し悪しを決めず、まず直近28日など一つの期間を決めます。Shopifyのレポートでセッション、カート追加、チェックアウト到達、購入完了を同じ期間へそろえ、前の28日や流入元別の値と比較します。1日だけの増減や少数の訪問から結論を出さず、業界平均ではなく自店の変更前を基準にします。

STEP 02

計測と購入処理が正しいかを先に確かめる

Shopifyのコンバージョン率は、セッションのうちチェックアウトを完了した割合です。カート追加率、チェックアウト到達率、商品がカートへ追加された割合も別の指標なので、分母を混ぜません。Cookie同意やボット判定によってセッション値の見え方が変わる場合があります。公開中の決済を止めない時間を選び、テストモードまたはテスト用決済で、商品選択、送料、決済、注文、在庫、通知まで一度通します。

STEP 03

セッションが少ないなら流入から直す

購入経路へ入る訪問自体が少ない場合は、商品ページの色を変える前に流入元を確認します。検索、広告、SNS、メールごとにランディングページと閲覧後の動きを分け、広告文や検索語と到着ページの商品が一致しているかを見ます。訪問数だけを増やしても、購入目的のない流入なら改善とは限りません。費用を増やす前に、狙う顧客と入口ページを一組に絞ります。

STEP 04

閲覧からカート追加で落ちるなら商品情報を直す

商品閲覧はあるのにカート追加が少ない場合は、商品ごとのカート追加率と流入元を確認します。商品名、価格、画像、用途、仕様、サイズ・素材、在庫、バリエーション、配送時期、返品条件が購入前の疑問へ答えているかを点検します。Shopify公式も、商品説明では何の商品か、購入する価値、仕様や使用方法、根拠のある利点を伝えるよう案内しています。メーカー文の複製ではなく、自店の購入判断に必要な情報へ書き換えます。

STEP 05

カートからチェックアウトで落ちるなら条件差を見る

カート追加後にチェックアウトへ進まない場合は、想定外の送料、送料無料条件、割引の適用条件、在庫切れ、配送予定、返品条件を確認します。広告や商品ページで伝えた価格・配送条件とカートの表示が一致しているか、スマートフォンとパソコン、通常地域と遠隔地、単品と複数商品の組み合わせで確かめます。値引きだけで解決せず、購入直前に初めて見える条件を減らします。

STEP 06

チェックアウトから購入完了で落ちるなら実注文を再現する

チェックアウト到達後の離脱は、決済失敗、住所や配送方法の不一致、税・合計金額、入力負担、外部決済からの戻りなどを候補にします。Shopifyの放棄されたチェックアウトと決済イベントを確認し、代表的な端末・住所・決済方法でテスト注文します。テストモード中は実際の購入者が注文できないため、実施時間と解除確認を決めます。原因を確認できないまま決済方法を削除しません。

STEP 07

初回注文と再購入を同じ問題にしない

まだ購入者がほとんどいない段階では、リピート率より初回購入経路を優先します。注文が蓄積した後は、新規購入と再購入を分け、商品品質、到着までの日数、問い合わせ、返品理由、想定される買い替え周期を確認します。再購入までの期間が長い商品を短期のリピート率だけで評価せず、会員登録数やメール開封だけを売上の代わりにしません。

STEP 08

7日単位で一つの仮説だけを試す

同じ期間・流入元で最も大きい落差を一つ選び、『送料が購入直前まで不明だから離脱している』のように観察できる仮説へ変えます。表示や設定を一つ直し、テスト注文後に公開し、変更日と対象ページを記録します。次の7日だけで断定せず、変更前と同程度の曜日・流入構成・訪問量がたまってから比較します。数字が悪化したときの切戻し条件も先に決めます。

WORKED EXAMPLE

具体例:2,000セッションの購入経路を分解する

以下は診断方法を示す編集部モデルで、Shopifyの平均値や改善保証ではありません。直近28日を同じ流入元で集計し、平均注文額は5,000円と仮定します。

セッション同じ28日・同じ流入元
2,000
カート追加セッションの6.0%
120件
チェックアウト到達カート追加の50%・セッションの3.0%
60件
購入完了到達の50%・セッションの1.5%
30件
モデル売上30件×5,000円。利益ではない
150,000円
計算結果カート追加が20%増え、後段の割合が同じなら 144件→72件→36件=売上180,000円

この数字から分かることこの仮定では購入が6件、売上が30,000円増えます。ただし原価、決済、送料、広告、返品を引いていないため利益増ではありません。チェックアウト完了率を50%から60%へ改善しても36件になります。どちらを先に直すかは、再現できた不具合、必要工数、利益への影響で決めます。

DECISION CORE

売上0件を、流入不足と購入途中の離脱へ分ける

Shopifyを公開しても注文がないとき、広告、商品、送料、決済を同時に変えると原因が分からなくなります。同じ期間と流入元で購入経路を並べ、観察できる一つの落差へ改善を集中させます。

01

同じ28日・同じ流入元

セッションから購入までを同じ期間と流入元でそろえ、前期間との比較に曜日・広告配信・端末構成の違いを残します。

02

最大の落差を一つ選ぶ

流入、カート追加、チェックアウト到達、購入完了のうち、再現できて改善余地の大きい段階だけを今回の対象にします。

03

売上ではなく仮説を判定

一週間の売上だけで成功とせず、変更した表示や条件が狙った段階の割合を改善したか、同じ分母で確認します。

TWO CASES

条件が変わると、判断も変わる

一つの結論を全事業者へ当てはめず、運営条件の違う2ケースで確認します。

2,000セッションで購入30件

前提
28日間でカート追加120件、チェックアウト60件、購入30件、平均注文額5,000円。
判断
購入率1.5%だけを見ると、商品閲覧前、カート追加前、決済前のどこが詰まったか判断できません。
次の行動
各段階と流入元を分け、再現できた落差一つに変更を限定します。

アクセスは増えたがカート追加が横ばい

前提
広告開始後にセッションは増えたが、該当商品のカート追加件数と注文数は変わらない。
判断
広告からの到着先、検索語、商品情報の不一致が候補ですが、訪問数の増加だけでは原因を断定できません。
次の行動
広告群別の到着ページと商品追加率を比べ、訴求とページを一組だけ修正します。

ケース内の数量・金額は判断方法を説明するモデルです。契約や予算決定には自社の実績値と最新の公式条件を使用してください。

FAQ

判断前によく出る疑問

Shopifyを開設して何日で売れますか?

一律の日数はありません。商品需要、価格、既存顧客、流入量が異なるため、日数ではなく同じ期間の購入経路と変更前後を比べます。

アクセス数はいくつあれば診断できますか?

全店舗共通の件数はありません。少数では割合が大きく振れるため、流入元と期間を固定し、件数と割合を併記して変化を見ます。

広告を増やす前に何を確認しますか?

テスト注文が完了すること、狙う顧客と到着ページが一致すること、1注文の広告前利益と許容CPAを確認します。

コンバージョン率だけ見ればよいですか?

いいえ。カート追加、チェックアウト到達、購入完了を分けないと、直す段階を選べません。件数、流入元、利益も合わせて確認します。

FINAL CHECK

実行前のチェックリスト

  • 直近28日など比較期間を固定した
  • セッション・カート追加・チェックアウト・購入の分母をそろえた
  • 流入元とランディングページを分けた
  • 商品情報が価格・仕様・配送・返品の疑問へ答えているか確認した
  • カートで初めて表示される送料や条件を確認した
  • 代表端末・住所・決済方法でテスト注文した
  • 最も大きい落差に対する変更を一つだけ公開した
  • 変更日・対象・切戻し条件・比較結果を記録した
PRIMARY SOURCES

公式出典

    • オンラインストアのコンバージョン率がセッションに対するチェックアウト完了の割合であること
    • カート追加率、チェックアウト到達率、商品追加率などの指標定義
    • Cookie同意やボット判定によりセッション計測の見え方が変わり得ること
  1. Shopifyの行動レポートShopifyヘルプセンター
    • セッション、カート追加、チェックアウト到達、完了したチェックアウトを購入経路として確認できること
    • 管理画面の分析レポートで期間を比較できること
    • 購入経路の各段階を同じ期間で確認するための公式画面
    • 流入元やマーケティング活動とセッション・注文を分析する考え方
    • ランディングからカート追加、チェックアウト、購入までの経路を確認すること
    • 流入元別の成果を切り分けるための公式指標
  2. 商品説明を記述するShopifyヘルプセンター
    • 商品説明で商品内容、購入価値、仕様、使用方法を伝えること
    • 根拠のある利点や商品の背景を記載する考え方
    • メーカーの商品説明をそのまま複製せず独自の説明を作ること
    • 購入完了前に離脱したチェックアウトを管理画面で確認する機能
    • 放棄されたチェックアウトから購入再開リンクを案内できること
    • チェックアウト離脱の確認範囲と販売チャネルに関する公式条件
  3. テスト注文を行うShopifyヘルプセンター
    • Shopifyでテスト注文を行う複数の方法
    • チェックアウト、注文処理、在庫、配送、メールなどを確認する目的
    • 実際の決済方法を使うテストでは条件により手数料へ注意が必要なこと
CORRECTION

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