PRACTICAL GUIDE / EDITORIAL MODEL

ECの決済手段を料率だけで選ばないための実務ガイド

一番低い料率ではなく、顧客が使う決済と運営側の処理をセットで選びます。

01

顧客が使う決済比率を仮置きする

02

固定料と入金費を含める

03

返金・不正利用の運用を確認する

STEP 01

決済方法ごとに売上を分ける

カード80%、PayPal10%、その他10%のように構成比を置き、各方法の売上と注文数へ別の料率を掛けます。全売上を最低料率で計算しません。

STEP 02

入金までを一つの流れで見る

決済完了だけでなく、入金周期、振込手数料、最低振込額、返金時の手数料、チャージバック対応まで確認します。

STEP 03

購入率と実装責任を確認する

希望する決済がない離脱と、決済追加による実装・照合負担の両方があります。主要顧客へ必要な方法から段階的に追加します。

WORKSHEET / 編集部テンプレート

決済手段別の実績・費用集計シート

決済手段ごとに、開始件数、完了件数、売上、費用、返金、不正対応を同じ期間で記録するCSVです。未計測の構成比や完了率は自社実績と混ぜず、値の種類を「仮定」にしてください。

決済手段別CSVをダウンロード
決済手段値の種類売上・注文完了率総費用返金・不正根拠・確認日
カード自社実績管理画面から集計開始→完了料率・固定料・入金費件数と損失額管理画面・集計日
PayPal自社実績管理画面から集計同じ分母で計算国内外を分ける返金・異議を分ける管理画面・集計日
追加候補仮定想定構成比未計測公式料金から試算未計測公式URL・確認日
合計計算結果構成比100%を確認手段別に比較全費用の合計損失額の合計集計担当・更新日
  • 構成比と完了率は、自社の計測値なら「自社実績」、導入前の置き値なら「仮定」と記録します。仮定値を公式値や業界平均として扱いません。
  • 完了率の分母は決済開始件数、分子は決済完了件数など、全手段で同じ定義と計測期間へ揃えてください。個人を特定する決済情報は入力しません。
  • 料率・固定料・返金・チャージバック条件は公式ページや契約書で確認日を残し、管理画面の実績とは根拠欄を分けてください。

WORKED EXAMPLE / ケース数値・例示

具体例:低い料率でも総額が高くなるケース

月商100万円・月200件で、固定費のないAと低料率のBを比較します。

A:料率3.6%固定費・1件料なし
36,000円
B:料率3.2%
32,000円
B:1件20円200件
4,000円
B:月額固定費
3,000円
計算結果A 36,000円 / B 39,000円

この数字から分かることBは表示料率が0.4ポイント低くても月額総額は3,000円高くなります。料率、注文固定料、月額、入金費を同じ期間へ揃えます。

DECISION CORE

決済手段は、料率と購入完了率の両方で残す

安い決済だけへ絞ると購入機会を失い、増やしすぎると運用と照合が複雑になります。顧客が選ぶ比率、費用、返金、不正、入金を手段別に見ます。

01

選択率と完了率を測る

表示しただけでは価値が分かりません。決済手段別の選択、成功、離脱、返金を月次で集計します。

02

入金・返金運用を確認する

入金周期、振込、返金期限、手数料、チャージバック対応を経理・顧客対応の手順へ落とします。

03

対象顧客で優先順位を付ける

年代、国内外、法人・個人、単価、定期購入など顧客条件から必須手段を決めます。

TWO CASES

条件が変わると、判断も変わる

一つの結論を全事業者へ当てはめず、運営条件の違う2ケースで確認します。

若年層向け・客単価3,000円

前提
スマホ比率90%、注文固定料の影響が大きい。
判断
スマホでの完了率と固定料を同時に見ます。料率だけで削除すると売上を失う可能性があります。
次の行動
4週間の選択率・完了率・1注文費を手段別に集計します。

法人向け・客単価10万円

前提
請求書、カード上限、承認フローが必要。
判断
料率差より請求・入金・与信・経理照合の業務が中心になります。
次の行動
購入から入金消込までを代表顧客でテストします。

ケース内の数量・金額は判断方法を説明するモデルです。契約や予算決定には自社の実績値と最新の公式条件を使用してください。

FAQ

判断前によく出る疑問

決済手段は多いほど売上が増えますか?

顧客が使わない手段は設定・照合・問い合わせを増やします。選択率と完了率で継続判断します。

手数料の高い決済は外すべきですか?

その手段による追加売上・粗利が費用を上回るかで判断します。顧客層ごとに確認してください。

不正利用費はどう見ますか?

不正損失、チャージバック、確認作業、本人認証による離脱を分けて月次で追います。

FINAL CHECK

実行前のチェックリスト

  • 決済方法別の売上構成を置いた
  • 入金・返金・海外取引を確認した
  • 3Dセキュアと審査条件を確認した
  • テスト注文と会計照合を行った
PRIMARY SOURCES

公式出典

    • 標準料金に初期費用・月額料金がないこと
    • 国内カード・ウォレットのオンライン決済手数料
    • コンビニ決済、銀行振込、通貨換算など支払方法別の料金
    • 国内商用取引3.60%+40円
    • 海外取引の追加料率
    • 5万円未満の銀行引き出し手数料
    • Squareオンラインビジネスのプラン別決済手数料
    • 対応するオンライン決済手段
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