PRACTICAL GUIDE

次の仕入れで何個注文するか

そろそろ仕入れたい。でも、前回と同じ数を頼んでよいのでしょうか。発注量は、次の補充までに売れる見込みから、使える手持ちと間に合う入荷予定を引いて考えます。その数を仕入れ先の注文単位に合わせ、支払日までに無理なく用意できるかを確かめます。

01

次の補充までに必要な数量を見積もる

02

販売可能数と間に合う発注残を差し引く

03

注文単位・資金・入荷確認までつなぐ

STEP 01

「いつ頼むか」と「何個頼むか」は別に決める

発注点は、在庫がどこまで減ったら注文するかという合図です。発注量は、そのとき何個注文するかです。発注点が100個だから100個買う、という意味ではありません。色・サイズなどを分けて管理する単位をSKUと呼び、数量は同じSKUと拠点で考えます。

決まった間隔で発注する店なら、次に注文した商品が使えるようになるまでの期間を見ます。下の例では14日ごとに発注し、注文から販売可能になるまで7日かかるので、今日から21日分を今回の検討範囲にします。14日後に再発注した商品が使えるのは、今日から21日後という考え方です。

7日には輸送だけでなく、必要な検品やラベル貼り、倉庫への反映も含めます。欠品するまでの時間より仕入れに時間がかかる場合は、注文数を増やすだけでは間に合いません。入荷前の不足は別に調べます。

STEP 02

予測する売れ数と、すでに持っている数をそろえる

直近の販売数を出発点に、セール、季節、休業日、欠品していた期間を見直します。欠品中の販売数0を、そのまま需要0と扱わないようにします。初回商品なら類似品や小さな仕入れで見込みを置き、分からない予測を確定注文のようには扱いません。

手持ちは、今後の販売に使える数にします。ShopifyのAvailableは販売可能数で、確保済みや販売不可の在庫とは別です。すでに確保した注文分を引いた販売可能数を使うなら、同じ注文をさらに需要側で二重に引かないようにします。この記事の予測は、計算時点より後に入る新しい注文の需要です。

発注残は、すでに仕入れを頼み、まだ受け取っていない数量です。今回の必要期間に販売可能になると確認できた分だけを補充計画へ入れます。未着の在庫を今すぐ売れる数へ足すわけではありません。数量だけでなく、納品日と販売可能日も残します。

STEP 03

不足32個を、12個単位の36個へ切り上げる例

架空の定番商品が1日3個売れると予測します。発注間隔14日、販売可能になるまで7日なら、21日分の需要は63個です。変動への備えを仮に9個置くと、計画上そろえたい数量は72個になります。9個はこの例の仮定で、統計から求めた安全在庫でも全店向けの推奨値でもありません。

販売可能な手持ち25個と、4日後に販売可能になる確認済みの発注残15個を使うと、不足は72−25−15=32個です。仕入れ先の条件を『最低12個、12個の倍数で注文』と仮定すれば、今回頼む数は36個になります。追加4個は需要予測が増えたのではなく、注文単位に合わせた余りです。

今回の36個は7日後から販売可能になる前提です。入荷までの7日分の需要は21個で、手持ち25個だけでも計算上は届くまでをつなげます。21日後の残りは25+15+36−63=13個、仮の備え9個に注文単位の余り4個が加わります。実際の売れ方や納期が変われば、この残りも変わります。

STEP 04

注文単位に合わせた後で、資金と置き場を確かめる

最低発注数量はMOQとも呼ばれます。最低12個と、12個ずつの倍数でしか頼めない条件は別なので、仕入れ先へ両方を確かめます。必要量が32個でも32個で頼めるとは限らず、逆に最低数さえ超えれば端数で頼める取引もあります。

例の仕入単価を1個1,200円・税抜と仮定すると、36個の商品代は43,200円・税抜です。ここには消費税、送料、関税、振込費用などを含めていません。サイト掲載サービスの料金ではなく、仕入れ数量を考えるための架空価格です。実際は見積りと支払日を確認し、入金予定より先に支払うなら必要な現金を別に用意します。

置き場や販売期限、次の値下げ予定も確認します。資金や保管に収まらないからと、必要量だけを黙って切り下げて発注完了にはしません。分納や小口条件を相談する、次の発注日を早める、販売計画を変えるなど、数量・時期の両方を見直します。

STEP 05

注文書を保存しただけで、仕入れ先と合意したことにしない

商品コード、色・サイズ、数量の単位、単価と税、納期、納品先、支払条件を仕入れ先と照合します。『3箱』が36個なのか、別の入り数なのかもそろえます。自店の下書きと、仕入れ先が受け付けた注文を分けて残します。

Shopifyの注文書は仕入れ条件の記録で、受け取りはリンクされた在庫転送で管理します。公式手順では仕入れ先の確認後に発注済みへ進めます。過去の単価や税が自動入力されることもあるため、表示された値を今回の見積りと同じとは決めつけません。

変更があったら、仕入れ先との合意と管理画面の両方を照合します。Shopifyでは注文書とリンクされた転送の一方を編集しても、他方が自動更新されません。注文書をアーカイブしても転送はキャンセルされないため、画面の整理と発注・入荷の取消しを混同しないようにします。

STEP 06

届いた数を確かめ、未着分を次の発注へ持ち越す

届いたら、頼んだSKU・数量と実物を照合し、破損や不足を分けます。分納なら、今回使えるようになった数量と、まだ届かない数量を分けて記録します。未着分を発注残から消したり、すでに受け取った分を再び発注残へ足したりすると、次の注文数がずれます。

Shopifyの在庫転送では数量を指定して受け取り、受け入れた物が利用可能になります。拒否した物は利用可能数へ追加されません。未処理分が残る場合は受け取りも未完了なので、到着した箱だけを見てすべて受領済みにしないようにします。

次の発注では、予測と実際の販売、販売可能になるまでの日数、欠品や余りを照合します。大きく外れた理由がセールなのか納期なのかを分け、次回の条件を更新します。毎回同じ数量を使うのではなく、今回の仕入れが次の判断に使える記録を残します。

WORKED EXAMPLE

具体例:発注残を含めて、今回36個頼む仮例

同じSKUの架空例です。将来の新規需要3個/日、発注間隔14日、販売可能まで7日、備え9個。手持ち25個は既存注文分を除外済み、発注残15個は4日後、今回分は7日後に販売可能になる前提です。最低12個・12個の倍数で注文します。

21日分の予測需要3個×(14日+7日)
63個
計画上そろえたい数量需要63個+仮の備え9個
72個
手持ち+間に合う発注残25個+15個
40個
注文単位に合わせる前72個−40個
32個
今回の発注量12個単位を3つ分
36個
計算結果72−25−15=32個 → 12個単位で36個

この数字から分かること今回の注文は36個です。1個1,200円・税抜の仮定なら商品代43,200円・税抜で、消費税・送料などは別です。入荷前に足りるか、支払日と置き場に無理がないかも確かめます。

DECISION CORE

発注する数を、日付と仕入れ先の条件へ結び付ける

計算で不足が分かっても、届く日や注文単位が合わなければ、そのままは頼めません。数が決まってから、合意・支払・受け取りまでを確かめます。

01

入荷が間に合わないなら、量より日付を見直す

発注残があっても必要日より後なら、その前の欠品には使えません。分納や納期、販売予定を確かめます。

02

箱数に丸めたら、増えた分の資金と保管を見る

注文単位の余りは予測需要とは別です。税や送料を含む支払いと、期限内に売れる見込みを確認します。

03

仕入れ先の変更は、注文書と受け取り予定の両方へ

合意だけ、あるいは片方の画面だけを直して終えず、SKU・数量・納期と未着分が一致するか照合します。

TWO CASES

条件が変わると、判断も変わる

一つの結論を全事業者へ当てはめず、運営条件の違う2ケースで確認します。

入荷予定15個が、必要な日より遅れる

前提
補充計画に含めていた発注残について、仕入れ先から納期変更の連絡が来た。
判断
合計数量が足りても、途中で使える在庫が足りなくなる可能性があります。
次の行動
販売可能日を更新し、届く前の日々の残りを計算して、分納や販売計画を相談します。

必要32個だが、12個単位でしか頼めない

前提
最低12個・12個の倍数という条件で、計画上の不足は32個。
判断
36個への切上げで追加4個を持ちます。需要増ではなく取引条件による余りです。
次の行動
36個分の支払いと保管を確認し、難しければ小口条件や次回発注日を相談します。

数量・価格・期間は説明用の仮定です。実際の需要、仕入れ先の納期・発注条件、支払日を確認して置き換えてください。

FAQ

判断前によく出る疑問

発注点まで減ったら、その発注点と同じ数を買いますか?

発注点は注文時期の合図で、注文数ではありません。今回必要な期間の需要、販売可能な手持ち、間に合う発注残から数量を考え、仕入れ単位や資金へ合わせます。

届いていない発注残は、発注量の計算に含められますか?

必要な期間に販売可能になると確認できた分は補充計画へ含めます。ただし今売れる数へは足さず、届く前に不足しないかを日付で確認してください。

Shopifyの注文書を直せば、入荷予定の転送も変わりますか?

リンク後の注文書と在庫転送は独立しており、一方の変更はもう一方へ自動反映されません。仕入れ先と合意した変更と両方の記録を照合してください。

FINAL CHECK

実行前のチェックリスト

  • SKU・拠点・ばら/箱の単位をそろえた
  • 次回補充までの期間と将来需要を見積もった
  • 確保済み注文を二重に差し引いていない
  • 発注残の数量と販売可能日を確認した
  • 最低数量と注文単位、余りを確認した
  • 税・送料・支払日・保管・未着分を追える
PRIMARY SOURCES

公式出典

    • 注文書の下書きと仕入れ先確認後の発注済み、過去単価・税の自動入力
    • 注文書アーカイブがリンクされた在庫転送のキャンセルにはならないこと
    • 受け取りは在庫転送で管理し、受入・拒否・未処理を区別すること
    • 注文書と転送の片方の編集がもう片方を自動更新しないこと
    • On handはCommitted・Unavailable・Availableの合計で、Incomingは販売可能数に含まれないこと
    • On handの変更に伴いAvailableも同じ数量変わること
CORRECTION

料金や記載の誤りを知らせる

公式ページの変更や計算ミスを見つけた場合にお知らせください。氏名は不要です。個人情報や注文情報は入力しないでください。

送信内容は記載確認のためCloudflare D1へ保存します。保存項目・期間・削除依頼はプライバシーポリシーをご確認ください。