PRACTICAL GUIDE

商品写真の撮り方

正面の写真を何枚も撮ったのに、バッグの底が見えない。そんなときは、カメラを買い替える前に「何を見せる写真が足りないか」を決めると撮り直しが減らせます。まず1商品の撮影リストから作りましょう。

01

購入前の疑問を撮るカットへ置き換える

02

最初の1枚で明るさ・ピント・色を確かめる

03

実物と掲載画面を照合してから公開する

STEP 01

きれいさの前に、写真の役割を決める

商品写真は、見た目を気に入ってもらうためだけのものではありません。バッグなら「底にマチがある?」「持ち手はどんな形?」「内側にポケットがある?」という、実物を手に取れない人の疑問にも答えます。

ここではトートバッグを撮る場面を例にします。これは撮影計画のための仮例で、実在商品の撮影実績ではありません。必要な情報は商品によって違うので、枚数をそろえることよりも、その写真で何が分かるかを先に決めます。

購入後に『思っていた形と違った』と言われそうな箇所を、担当者以外にも一つ挙げてもらいましょう。普段扱っている商品ほど、内側や背面など、店側には当たり前の部分を撮り忘れやすくなります。

STEP 02

撮影リスト:トートバッグなら何を写すか

この例では、正面、背面、側面・底、内側、持った状態、素材の寄り、という6つの役割から必要なカットを選びます。6枚が全商品に必要という基準ではなく、バッグの疑問を撮影へ置き換えた案です。

正面は全体の形と販売する色、背面は表と違う構造、側面・底は厚みやマチ、内側は開口部と収納部を見せます。持った状態は使うときの大きさの目安になりますが、モデルの体格や持ち方でも見え方は変わるため、商品の実寸を併記します。写真だけで寸法が伝わるとは考えません。

素材の寄りでは生地の織りや表面を見せます。ただし写真から耐久性や防水性まで分かるわけではありません。中に本や小物を入れるなら、付属品か撮影用の小物かを説明し、無理に詰め込んで普段の容量以上に見せないようにします。

各カットに『何を伝えるか/対象の色・型番/撮影済み/掲載済み』をメモすると、撮っただけで登録を忘れるのを防ぎやすくなります。同じ方向の写真を増やすより、未回答の疑問へ一枚を割り当てます。

STEP 03

スマホで試し撮りしてから、まとめて撮る

Shopifyの公式撮影ガイドでは、スマートフォンも使用でき、プロ用機材が必須ではないと案内しています。まず手元の端末で、商品の細部が確認できる写真を撮れるか試してください。

小物やバッグなら、倒れない撮影台、目立ちすぎない背景、安定して置ける端末から始められます。自然光を使う場合は、直射日光を避けた窓辺で試し、部屋の照明が混ざって色が変わっていないかを確かめます。影が濃ければ白い紙などで光を返す方法もあります。照明や背景の選択は商品に合わせて調整します。

最初の1枚を拡大し、縫い目にピントが合っているか、明るい部分が白くつぶれていないか、暗い部分の構造が見えるかを確認します。そこで撮影位置を決めてから残りを撮れば、全カットを同じ失敗で撮り直すのを避けられます。

同じ位置で複数色を撮るときも、色が変われば明るさの確認は必要です。固定した設定を無条件で使い続けず、黒い生地の織りや白い持ち手の輪郭が消えていないかを見直します。

STEP 04

加工は、商品そのものを変えない範囲にする

余白を整えたり背景を整理したりする編集と、商品の色・形・状態を変える編集は分けます。元画像を残し、編集後の画像を実物と比べられるようにしてください。

縦長の画像を正方形にしたいとき、幅だけ引き伸ばすとバッグの形まで変わります。縦横の比率を保って縮小するか、周囲の余白を切る方法を選びます。Shopifyのメディアエディタの案内も、比率を崩したサイズ変更では画像が歪むことを説明しています。

明るさを整えるつもりで、生成りの生地が真っ白になっていないか。背景の自動削除で細い持ち手が欠けていないか。AIによる背景生成なら、存在しないポケットや付属品が加わっていないか。編集前後を並べ、販売する実物にないものは残しません。

画面や照明による色の見え方の差はありますが、その注記を理由に実物から大きく色を変えてよいわけではありません。自店で確認できる撮影環境と表示条件をそろえ、気になる商品は実物との照合を繰り返します。

STEP 05

色違い・一覧画像・代替テキストをそろえる

同じ商品でも、色を選んだときに別の色の写真が先頭へ出ると迷わせます。ファイル名や管理画面の対応を商品番号と色で確認し、登録後は購入者が使う色選択を実際に切り替えます。

商品一覧では、縦横比と余白の取り方をそろえると見比べやすくなります。Shopify公式も一覧画像の縦横比をそろえることを案内しています。ただし一覧の枠に収まっても、持ち手などが自動で切られる場合があります。元画像だけでなく、使っているテーマの実際の表示で確認します。

代替テキストは、画像を見られない場合にもその意味を伝える短い説明です。『商品画像1』ではなく、『生成りのトートバッグの内側。開口部の下にポケットが一つある』のように、実際に写っている特徴を簡潔に書きます。この文も仮例なので、ポケットがない商品へそのまま使わないでください。AIが提案した説明も写真と照合します。

寸法や付属品の注意を画像内の文字だけにすると、拡大しないと読めない人がいます。購入に必要な情報はページ本文や仕様欄にも置き、写真を見られなくても判断できるようにします。

STEP 06

掲載後は、小さい一覧と拡大画像の両方を見る

撮影データの容量が大きければ、そのまま全て登録するのではなく、使用するカートの対応形式と上限を確認します。画像の縦横の画素数とファイル容量は別の量です。サイズを小さくしても、模様がつぶれて商品の状態が分からなくなるほど圧縮しないようにします。

公開前のプレビューでは、スマホの商品一覧、商品ページの先頭、次の写真への切り替え、拡大表示を順番に確認します。アップロードできたことと、購入者が必要な情報を読めることは別です。読み込みの遅さが気になったら、画像一枚だけでなくページ全体の表示も確認します。

最後に撮影リストの各行へ戻り、掲載済みの写真がその疑問へ答えているかを見ます。足りないのが背面の構造なら、正面の美しい写真をもう一枚追加しても解決しません。未撮影の部分が購入判断に重要なら、撮り直してから公開してください。

WORKED EXAMPLE

具体例:3色のバッグで、共通カットと色別カットを分ける

3色のトートバッグについて、各色で全体・背面・内側・素材を撮り、構造と使用例の2カットだけを共通利用する仮の計画です。共通カットは構造や寸法が本当に同じで、写っている色を明記できる場合に限ります。業界標準の枚数ではありません。

生成りの色別カット全体・背面・内側・素材
4枚
紺の色別カット濃い部分の構造も確認
4枚
緑の色別カット実物の色と照合
4枚
共通の構造・使用例共通化できる範囲を確認した仮定
2枚
計算結果3色×4枚+共通2枚=14枚

この数字から分かること14枚は3色全体の候補数で、各色のページに14枚ずつ載せる意味ではありません。共通カットを各色へ使うなら各色6枚の構成例になります。色ごとに仕様が違う場合は共通化せず、必要な部分を撮り足します。

DECISION CORE

足りないのはカット、写り、それとも表示か

撮り直しが必要なものと、登録や表示で直せるものは違います。販売画面で気づいた問題をこの三つへ分けると、不要な再撮影を増やさずに済みます。

01

写していない面は撮り足す

内側が見たいのに正面しかない場合は、写真の明るさを変えても答えは増えません。質問に対応する向きや開いた状態を撮影します。

02

細部が読めなければ撮影条件へ戻る

縫い目がぼけている、光で柄が消えているなど、元画像に情報がなければ編集だけで作り足しません。位置や光を変え、必要な部分にピントが合うか試します。

03

元画像が正しければ登録先を調べる

元画像では持ち手が見えるのに一覧で切れる場合は、一覧の枠や表示設定が原因かもしれません。画像の余白や掲載箇所を確認してから再撮影を判断します。

TWO CASES

条件が変わると、判断も変わる

一つの結論を全事業者へ当てはめず、運営条件の違う2ケースで確認します。

紺のバッグだけ織り目が見えない

前提
同じ撮影位置で3色を撮り、紺だけ暗い面の模様がつぶれて見える。
判断
同じ位置で撮れば同じ情報が写るとは限りません。一括で明るくすると、他の色や背景まで実物と離れる場合があります。
次の行動
紺の1カットで光の向きや反射を調整して試し、実物の色と模様の両方を確認してから残りを撮ります。

スマホの一覧で持ち手が切れる

前提
元画像ではバッグ全体が収まっているが、商品一覧の正方形の枠では上部が切れる。
判断
撮影漏れではなく、テーマ側の切り取り方と画像の余白が合っていない可能性があります。
次の行動
一覧での見え方を確認しながら余白や表示設定を調整し、商品ページの拡大表示も崩れていないか確認します。

ケースは撮影・掲載の切り分けを説明する仮例です。自店の商品、元画像、使用中のテーマで実際の原因を確認してください。

FAQ

判断前によく出る疑問

商品写真は一眼カメラでないと撮れませんか?

必須ではありません。まず手元のスマートフォンで細部や色を確認できる写真が撮れるか試します。反射の強い商品など、調整しても判断材料を写せない場合は、必要なカットを整理して撮影担当者へ相談します。

メーカーの商品画像を使う場合も撮影が必要ですか?

提供元の利用条件を確認したうえで、販売する型番・色と画像が一致し、必要な面や使用例まで伝わるかを見ます。許可された画像で疑問に答えられるなら、自店で全て撮り直す必要はありません。足りないカットを補います。

商品写真の背景はすべて白にしますか?

白い背景は商品を見せる一案ですが、用途を示す写真では使用場面の背景も役立ちます。自店の商品ページと外部の掲載先では画像条件が異なるため、外部へ出す画像は掲載先のルールも確認します。

FINAL CHECK

実行前のチェックリスト

  • 各写真が答える購入前の疑問が決まっている
  • 掲載する色・型番と実物が一致している
  • ピント、明暗、色、切り抜きの欠けを確認した
  • 撮影用小物と付属品を区別している
  • 画像内の重要情報を本文でも読める
  • スマホの一覧・色選択・拡大表示を試した
PRIMARY SOURCES

公式出典

  1. 商品写真の撮影Shopifyヘルプセンター
    • スマートフォンの利用、光・背景・撮影位置の準備、複数方向の撮影と確認。記事のトートバッグや必要枚数は編集上の仮例
    • 比率を崩したサイズ変更による歪み、トリミング、代替テキストの設定。画像の実物照合は記事の運用提案
    • 画像の対応条件、テーマによる見え方、一覧での縦横比の統一。上限サイズや推奨枚数を全カート共通の基準にはしない
CORRECTION

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